旅行に出かけるとき、皆さんはどんな準備をしますか？
行き先を決め、宿を取り、移動手段を調べ、場合によっては旅程表を作る。
計画を立てると安心できますし、当日の行動にも迷いが少なくなりますよね。
私ですか？
私は宿をとって、移動手段を決め、宿までの過程にある主要なスポットを調べて終わりです。
なんだ、いきあたりばったりじゃないか。 そう思われるかもしれません。
でも、意外とKPI――つまり“自分なりの到達目標”を決めてあるんです。
①最終目標は宿にたどり着くこと
②途中のスポットを楽しむのは前後の時間にバッファを設けて取捨選択
こうすることで焦らず、無理なく旅行が楽しめます。
時間は有限です。
決まった期間に、最大限「旅行を楽しむ」という成果を達成するためには必要充分な計画なんです。
時間に追われ、周囲の声に流され、加えて、急な雨、電車の遅延、体調不良などのトラブル…気づけばへとへとになって宿にたどり着く…
経営で言えば、数字の山に追われ、社員や取引先の声に流され、気づけば「本当に行きたい方向」とは違う場所に立ってしまうこともありえます。
経営でも同じように、想定外の出来事は必ず起こります。
大事なのは、細かい予定を立て、すべて守ることではありません。
「どこを目指しているのか」というシナリオを持っていることです。
ゴールが決まっていれば、多少の変更や迂回があっても迷わずに進める。
そこにブレない経営の強さがあるのだと思います。
私の役割は、そのシナリオを一緒に描き、必要に応じて整理し直すこと。
旅の地図を広げながら「本当に行きたい場所」を確認するように、経営の道筋を整えること。 それが、後悔しない経営へとつながっていきます。